筋ジストロフィーとは?

今日は筋ジストロフィーについて皆さんに分かりやすく説明したいと思います。
ここからは省略して筋ジスと表記させて戴きます。

筋ジスとは筋肉の繊維の破壊・変性(筋肉の壊死)と再生を繰り返し次第に筋肉の委縮と筋力低下が進行していく遺伝性の筋疾患をまとめた総称です。また発症年齢や遺伝形式、臨床結果などから様々な病型に分類されます。現在では10種類以上の筋ジスが確認されています。
筋ジスの中で最も多いのがデュシェンヌ型といわれるもので10代から車椅子生活になる人が多く昔は20代前後で心不全・呼吸不全で死亡するといわれていました。現在は医療技術の進歩により普通の寿命と変わらない年齢ぐらいまでが生存が可能となってきては居ますが、未だ根本的治療法が確立していない難病であります。このデュシェンヌ型は伴性劣性遺伝(X染色体短腕のジストロフィン遺伝子欠損)で専ら男性のみに発病します。ベッカー型の病態はデュシェンヌ型と同じですが発症次期が遅く症状の進行もゆっくりで一般に予後は良好とされています。ベッカー型では異常なジストロフィン蛋白が産生されたり発現量が少ないことが知られており、これにより両者の症状の違いが生じていると考えられています。

私、tosi もまたベッカー型の筋ジスです。

もう一つ、脊髄性筋委縮症についても説明します。脊髄性筋委縮症は脊髄の運動神経細胞(脊髄前角細胞)の病変によって起こる神経原性の筋委縮症です。乳幼児~小児期に発症し第5染色体に病因遺伝子をもつ劣性遺伝で三つに分類されます。症状として1型(急性)出生後まもなく筋力低下の症状が発症します。ウェルドニッヒ・ホフマン病ともいわれています。2型(中間型)生後6か月から1年6か月ぐらいまでに発症し、全身の筋力が低下し車椅子等の使用が必要となります。デュボビッツ病ともいわれています。3型(慢性型)1歳6カ月以降に徐々に発症し、歩行は可能だが多少の障害が慢性化していきます。クーゲルベルク・ヴェランダー病ともいいます。成人の脊髄性筋委縮症では、全身の筋力低下と筋委縮・筋のぴくつき等の症状が現れ、深部腱反射の減弱・消失があります。また、上肢遠位に始まる筋委縮、筋力低下、筋のぴくつきが全身に広がり運動機能が低下したり体幹に近い四肢の筋肉、とくに肩甲骨周囲の筋委縮を発するものもあります。

多くの筋ジス者は社会的要因による障害で人生の大部分が阻害され続けています。自らのハンディを克服しながら社会の一員として、就学、就労、そして結婚をし、子供を有し育て、という普通と何らかわらない人生を謳歌していきます。

遺伝子を要因とする障がい、ともいえる筋ジスですが、全ての人には何らかの遺伝子的ハンディを持ちながら生きており、そのことは医学的にも今日証明がされています。遺伝子が要因とされる障がいは五万と自然界には存在しており、その中でたまたま筋ジスというハンディを持って生まれただけであり、誰でもが筋ジス者の子供を持つ確率があります。また筋ジス者が結婚し子供を持った時に絶対筋ジス者になると言うこともまた無く、確率的には健常者同士が結婚した時の確率と全く変わりが無く同じです。偏見から来る間違った周囲の価値観と考え方、意識、そして理解の無さが、筋ジス者を取り巻いている問題の多くの一番の根本となっています。

少しでも筋ジスを知り理解して戴けたら嬉しく思います。またパソコンやスマホをお持ちの方はインターネットで筋ジスと検索すれば詳しく知ることができます。

Wrote by tosi

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